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ゲームバランスについて訪ねられたので、ちょっと書いておく。
理想の難易度とは、どんなものだろうか。
ひとつの理想はある。「リューンの技能で固めてそこそこ、技能フリーなら余裕」である。
このバランスの説明をする前に、多くの店シナリオで盲点となっている「適正」について説明したい。
たとえば自分で技能カードを作るとして、リューンの技能を参考にする。効果が同じくらいになるよう、数値に気をつける。
しかし多くのシナリオでは、技能の適正までは合わせない。筋力&好戦性のところを、筋力&慎重性にしてみたりする。ほとんどの店シナリオがコレに当てはまるはずだ。
さて、これはリューン準拠のバランスといえるだろうか――答えはNOだ。
リューンの技能だけで固められた6人と、ありとあらゆる店シナリオを回り、お気に入りの技能で武装した6人とでは、まったく戦闘能力が違う。その差が2倍、3倍になっていてもおかしくない。これは、リューン以外の技能で適正のバリエーションにキリがないことにある。
これは数値で調整できる問題ではない。当たらない「居合切り」よりも、自分の適性にあった当たる技能カードの方が、効果があるということなのだ。
それくらい、適正の効果は大きい。なのに、気を使われてないのだ。
さて、理想の難易度である。
簡単すぎると思われるかもしれないが、このバランスは、プレイヤーの選択幅が大きい。
リューン技能のみのパーティなら絶妙の難度だし、余所のスキルを混ぜることで、簡単に難易度調整もできる。ネタパーティ・趣味技能のパーティでも、これなら詰まることはない。逆に難易度を高くしたいなら、いくらだって自分で縛れるはずだ。
つまり、ロールプレイングとして理想の難度なのだ。
※
このゲーム、昔から数値は隠蔽すべき。という認識が一般化している。
いまさら遅いが、早々に止めるべき悪習だった。作り手に回る段階で障害になるし、数値がバレて破綻するRPGというのは、ロールプレイというよりシミュレーション・ゲームだからだ。
とりあえず、敵のデータを強くしても、プレイヤーの感動とは関係ないものだと割り切った方がいい。
PCを苦戦させたいなら、戦闘中のイベントや、戦闘以外の場面で苦悩させる方法を考えてみてほしい。