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批評

次に覚えるべきは・・・・・・

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次に覚えるべきは・・・・・・

本文なし
「最初に覚えるべきは……」の続編。先にそちらをご覧ください。


  最速と最遅

 攻撃が当たらない。どうするか? 回避できないようにすればよい。
 というわけで「蜘蛛の糸」「眠りの雲」「縛鎖の法」を買いこんできた。ここまでが前回。
 さて、この中でいちばん有用なのはどの技か?
 低レベル帯ではおそらく「眠りの雲」が便利なはずだ。適性も向いている魔法使いが一人くらい、パーティにいるだろう。
「眠りの雲」が当たれば攻撃や魔法を回避できなくなるが、そこへ攻撃すると目を覚ましてしまう。
 ならば「眠りの雲」のあとに「蜘蛛の糸」「縛鎖の法」をかければいいんじゃないか? というところに行き当たるわけで、実際、これは極めて有効だ。リターンを考えたら最高の一手である。もちろん、これを狙っていく。

 そこで覚えたいのが行動順(イニシアチブ)だ。
 戦闘が始まると、冒険者と敵がバラバラと勝手な順番で一人ずつ行動していく・・・・・・ように見えるが、よく観察すると、どのラウンドでも最初に(あるいは早めに動く)キャラクターがいることに気づくはずだ。
 行動順は能力値に乱数を加えて決められている。素早く動くキャラクターは行動順の能力値が高い。ならば反対に低いキャラクターもいるわけで、ターンの終わり間際に行動する可能性が高い。
 注目すべきはパーティの中で一番早い、遅いキャラクターだ(とはいえ、普通にキャラクターを作っては能力値にそれほど差が出るわけでもなく、実際には「早いグループ」「遅いグループ」といった風になるかもしれない。それはそれで一向にかまわない)
 ポイントは乱数に関わりなく行動順を安定させることにある。
 確実に「眠りの雲」から「蜘蛛の糸」「縛鎖の法」につなげるため、最速と最遅なら行動順がひっくり返らないだろう、というわけ。連携を決めたいなら最速と最遅に持たせたい。
 肝心な点を一つ。最遅からターンをまたいで最速につなげるパターンもあると言うこと。「眠り」は回避も抵抗も出来ないから、つづく技能は使い手を選ばないのだ。
 最速最遅にかかわらず、パーティの行動順がわかると戦略の幅が広がる。それがアテになるほどの確率ならば、積極的に使っていきたい。

 中級者の方は行動順にどの能力値が使われているか知っているだろうから、わざわざ調べる必要はないはずだ。一歩先をいって、最速と最遅が使う技能やアイテムの展開を考えているはずである。
 さらに発展して、能力値を文字通り「最速」「最遅」で作ったキャラクターだけでパーティを作ってターンの前後を独占してしまおうと考える人もいるかもしれない。この構成は能力特化と相性が良く、非常に攻撃的なパーティになる。



  無駄をなくす

 煎じ詰めて言ってしまえば、このゲームはいかに無駄な行動を減らすかにある。
 戦闘がはじまる。手札を見る。技能カードは一枚もない。仕方ない、「攻撃」するか・・・・・・と思ったら攻撃系カードもない。
 こんな偏ったディールがめずらしくないのがCardwirthである。泣く泣く「カード交換」する・・・・・・最初のターンはさすがに仕方ないかもしれないが、次のターンもお目当てのカードがないとしたら?
 絶対最悪の行動は「アテのないカード交換である。欲しいカードがないから「カード交換」するのも、手札に山盛り引いてある「双狼牙」を一枚切るのも同じ一ターンであることをよく考えるべきだ。

 無駄を減らす方法は決めたルールの範囲内で変わってくるが、ここではリューンのカードを使った場合の基本を書いてみたい。
 使わないカードは外す。ボス戦の前で「盗賊の手・眼」はいらない。リトライで使わないことがわかったカードもだ。かける予定のない強化系のスキルも外す。
 使うカードは一種類に絞る。単一のスキルカードを使うという意味ではなく、攻撃・回復・(束縛)と、巡ってくればその行動が起こせるタイプでまとめる。とはいえ結果としてごく少数のスキルカードに収束するかもしれないが。
 タイミングを要するカードはアイテムを使う。自然と回復はアイテムでするようになるはずだ。攻撃担当に「癒身の法」を持たせるのはNG。
 お金の使い方に上手くなりたい。普通にプレイすると10レベルになるころにはSPが五万~十万くらい貯まっているはずだ。無駄である。「魔法薬」「火晶石」は見つけたら買いこんでおこう。ありがちな大量のザコ掃除に「火晶石」は重宝する。同じ値段で買える「薙ぎ倒し」よりもだ。倒せなかったらもう一発。
「魔法薬」はデッキ(手札)の再構築に使う。使わないカードを外したら荷物袋に用意してある別のカードをセットして一本。高レベルスキルばかりで残り回数が乏しい場合にも一本。惜しみなく買って使いたい。お金が足りなくなると言うことはない。なぜならシナリオが腐るほどあるからである。そのシナリオは赤字でもかまわないのだ。いくらでも稼げるのだから。オケラでも称号は残り、レベルは上がっていく。
 以上のことをふまえると「雑用係」がいてもいいと考えるかもしれない。戦闘外、戦闘前に使うスキルだけ持っていて、戦闘中はアイテムを満載して補助に回る役回りだ。魔法使い、僧侶の両方の適性を持っているキャラが向いている。


 いま紹介した二点はどんな構成のパーティでも共通する。
 このふたつさえ守っていれば、そこそこ戦略的な事を楽しみつつ、九割のシナリオを楽にクリアできるようになるはずだ。
 

  そして冒険者がレベル10になったら

 おめでとうございます。一週目クリア。
 まだまだシナリオは残っている。新しいパーティを作って二週目にいく前に、プレイして欲しいシナリオがある。グラフさんの「悪魔の書」だ。
(使い方は「Cardwirth 悪魔の書」でググれば出てくる)
 このシナリオは冒険者の能力値を調べることができる。さらには、どんな特徴を取れば、どの能力が上がるかもわかるのだ。端的に言えば好きな能力値のキャラを作れる、と言うこと。
 二週目は能力値のことも考えて特徴を取ってみよう。


「このゲームのコンセプトに反している」という意見に対して。
 いくらでも筋の通った反論はできる。ただこの件に関しては「誤解され伝わってきたムラの慣習」のようなものだと思っているから、支持者に言い聞かせるのは無駄だろう。
 ただ、短く掣肘すれば「Askは数字を踏まえてシナリオを作っている」し「プレイヤーは作者にもなる」のだ。
「すぐ飽きる」というのも大嘘である。たとえばTRPGは全員が共通のルールを理解した上で何年も続けられることを思い出すべきで、最適解を出す=ゲームの終わりという図式がナンセンスそのものなのだ。

 
 そしてもうひとつ、方々を巡って内部処理を調べてみることだ。
 どういう計算で動いているか判れば、いまプレイしているシナリオが適性かどうか、使っているスキルは適性かどうかなど、細かい機微が判るようになる。


 二週目をクリアするころには、シナリオ作者としてもやっていけるようになっているはずだ。
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