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批評

スキルカード制作のポイント

本文なし
 カード制作に関して、実用面でのアドバイスを二つ。


  1.効果はシンプル。メリハリをつけて

 よくあるスキルカードをひとつ。技能レベル4。適正は敏捷・勇猛。物理・回避属性。レベル比4ダメージ。回避力変化-3を5ターン。成功率修正値+2。
 似たような技能を、皆さんも一度は作ったことがあるんじゃないだろうか。しかし実用面ではどうか。
 まず端的に。ダメージを与えると同時に能力を下げる必要性はない。このスキルが狙って当てられるのであれば回避の低下は意味がない。あるいは仲間のために回避を下げるのであれば、同じレベルでダメージを抜いて回避力低下の効果を上げた別のスキルを使ったほうがよいだろう。
 いや、レベル比4ダメージの"ついで"なら・・・・・・そう考えている人は「居合切り」や「穿鋼の突き」と比較してみよう。なぜわざわざ1レベル高い、霊にも効かない、ダメージも成功率修正値も低いスキルを7つ(基本はね)しかない技能スロットに入れておかなければならないのか?
 仮によくシステムを理解し、命中率を計算できている人ならコンボパーツとしてこれらのスキルを有効に活用できるかもしれない。
 しかし、ダメージと能力の変化を分けられないことが用途を限定させる。回避率がとても高い敵が出てくるとする。そこで運良く回避力修正-5のスキルを当てられたとして、続くターンに上記のカードを切るつもりになれるかどうか。

 結局、それぞれに効果を分けた単純なスキルを使ったほうがいい事に気づく。上の技能だったら「居合切り」と、ダメージを抜いた回避力変化-5のスキルとかね。

 戦略的なパーティを組むさいに、使う手札から真っ先にはずされるのが、上記のような半端な複合スキルだ。 能力変化は上書きされる、というシステムにあって、パーティが抵抗なく総力を発揮させる際に、能力値の変化は手持ちのカードの中で最も小さい変化値に合わせなくてはならない。これはあくまでパーティ側の都合であって、戦闘イベントでそれ以上の変化値が付与される状況も、まれにある。
(能力値の変化に関しては、後に詳しく書きたい)

 効果は単純にしたい。攻撃なら攻撃、補助なら補助。そのかわりレベルを下げたり、効き目を上げたりしたい。レベルが低ければ低レベルから使いやすくなるし、半端な効き目があるよりは実用的で、印象も強くなる。

 効果は単純にする、というのは、実はゲームバランスを語る上でも重要なポイントになってくる。しかしさしあたって、まずは↓に関しても有用であることを説明したい。


  2.カード単体で機能が説明できるように。

 自分の店シナリオから一枚、何も知らないお客様にお買い上げ頂いたとして、さて、装備されるのかと思いきや、道具袋にいれっばなしにしたまま100シナリオ・・・・・・
 ひさしぶりに道具袋の底を漁る手が。どうやらマズイ戦闘を前にしているらしく、使えそうなカードを探しているらしい。
 どうだろう、貴方のカードが起死回生の一枚だとして、それをプレイヤーにわかってもらえるだろうか?

 至極当たり前のことなんだけど、カードの効果はカードだけでわかるようにしたい。今日までまともに明文化されてこなかったせいか、作り手によって濃淡が相当、ある。

 カードは売っていたシナリオをどれだけ離れても、おきるエフェクトがすべてわかるようにするべきだ。実際に使ってわかる、でもかまわない。つかってなお、わからない部分があってはならない。
 それもできるだけ、具体的な数値が想像できるのが望ましい。カード解説に「双狼の牙に匹敵する」でも、技能レベル7で筋力・勇猛性、絶対命中、敵単体に攻撃でも、使っている側はピーンと来るはずだ。(ただしこれにコダわりすぎると、表現が狭められる危険性があるので「努力目標」くらいに止めていただきたい)

「効果をシンプルに」すると、機能の説明も簡単にできる。逆に最初に例にあげた技能カードをカード一枚で説明するには、相当骨が折れるのがわかるはずだ。

 私が「批評」をしていたころ、片っ端からカードを買って二度使い、交換する。ということを繰り返していた。それでも店シナリオが多すぎるせいか、カードは貯まる一方。
 上の例のようになったとき、使い手の側に立ってカードを作っているかどうか、一目瞭然になったりする。批評の財産のひとつだ。
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