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批評

白弓の射手

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白弓の射手

 

作品名:白弓の射手
作者:Pabitさん
作品タイプ:中編
公開年:1999年

解説:
山奥の村落に、妖魔を使い魔にする魔法の道具があるとのことです。冒険者の方々に頼みたい仕事は、この道具を村から安全に回収して頂くことです―
Pabitさんの作り上げた、Wirth随一と言える初期の中編。
犯人をパーティに同行させて緊張感を煽り、村人の話はクリック連打でさらりと読ませ(人物と目的がはっきりしている犯人と会話させるのが、またイイ)、装飾を削いだ展開で、二転三転する小話を丁寧に炙り出した非凡なる佳作。張子の虎や竜頭蛇尾になりがちな他作品と違い、淡味な作品のためにプレイアビリティを選択・追求した点で頭二つ分は抜けている。自然な文体でつづられるテキストも目に心地よく、必要性の無い硬質な文体が氾濫している昨今では、その巧さ、確かな慧眼が際立っている。

知識だけではなく、知性と経験を感じた作品である。
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