作品名:古城の呪われた魔女
作者:ボサキンさん
作品タイプ:長編
公開年:2000年
概要:
招待された村祭りの会場で起こる、異常事態。冒険者たちは隣村のアルフォンス医師とともに、因縁渦巻く古城ザンブルグに向かった――
CWの初期に活躍した、ボサキンさんの連作「罪深き英雄シリーズ」の中の一つ。
おそらく、本人も意識して作ったわけではない。しかし、ダーク・ファンタジーの傑作なのである。作者本人が抱えていたであろう、大作指向とアンニュイな世界観が、作品の内容と化学反応を起こし、極めて自然な薄暗さを演出しているのだ。
そんな中で繰り広げられる謎、ギャグ、強烈な結末は、確かな冒険の中にじわりとした恐怖を含ませている。
耽美的になりがちな他作品とは一線を画す、ナチュラルダークの一作である。
※
謎でひっぱる構成、質の高い音楽にも注目したい。
ただ、初期の作品だけに、一部の戦闘バランスに難がある。